僕は、撮影以外に写真コンクールの運営も行うことがあり、年間に20くらい、もう15年以上やっているので、300回以上は行っていることになる。僕自身が審査を行うのは2割くらいで、残りの8割は知り合いの写真家やカメラマンを呼んで審査をお願いすることになります
規模は優勝賞金が100万円をこえるものから、紙面や冊子で発表する程度のものまでさまざま。中には公開審査と言って、応募者が見守る中、コメントを言いながら審査するものがあり、生の声を聞けるので人気ですが、これがくせもの
「やっぱりこれを選ぶか」
以前、公開審査会で発した参加者のひとことが、会場を凍らせてしまったことがあります。審査員の写真家の先生に聞こえて、急に不機嫌になってしまったのです
たしかに参加者は悪いが、これに反応した写真家は審査員としては失格。応募者はアマチュア、審査員はプロなのですから、無視するかギャグで交わすかくらいの配慮をしてほしかった
現場経験の多いカメラマンなら、「現場の雰囲気を暗くしない」というトレーニングがされていて、いろんな現場で打たれ強くなっているけど、ほんと写真家は難しく、気分で対応が変わってしまう人がいます。気分で現場を変えるのは良くないです
写真コンクールの運営をしていると審査員問題はいつも悩みの種。僕が審査をするのが一番楽で失敗もないと思うけど、応募者は
「写真家の〇〇先生に選んでもらった」
みたいなことを気にするので、有名な先生を探してくる
写真コンクールの審査料はそんなに高くなく、一般的なカメラマンの日当くらいしか出ない。おそらくすべての写真コンクールの平均だと1つの審査で10万円くらいが相場でしょう。「え、結構高い」と思うかも知れませんが、売れっ子の審査員でも年間30審査くらいなので、年間で300万円位にしかなりません。しかも選評を書いたり、表彰式に出席したりすることを含めての料金です
安いギャラで来てくれて、話がうまく、審査の評価軸がしっかりしていて、人当たりが良くて有名な写真家なんて、なかなか探すのが難しいです
また大きなコンクールになると協賛社問題というのもあり、カメラメーカーが入っている場合、審査員は協賛社のカメラユーザーということが必須。協賛社が変わると、審査員総入れ替えなんてこともあります。それを嫌って、「なんでも使いますよ」という写真家もいて、逆にメーカーにべったりで、そこのメーカーの主催案件を総取りする写真家もいます。あと逃げの一手としてライカをメインに使う写真家がいて、その場合はなぜか「仕方ない」で協賛社も納得するから不思議です。孤高のカメラ機材「ライカ」、厳しい現場で使えるものではないけど恐るべしです