ずいぶん前の話になるけど、静岡県を通る大井川鉄道のSLを撮影したことがある。大きく掲載するので、わざわざ東京から出向いたわけだけど、「撮り鉄」でない僕なので苦労した
どこが絵になるポイントかはネット検索すれば簡単に分かる。問題はその次、最近は「撮り鉄」のマナーが問題になっているけど、僕の場合はマナーを絶対破れない。例えば、私有地に入って撮るのはNG、道路上でも車道はNGで歩道から撮るしかない
駅のホームでも白線内はNG。いろいろ作法が難しく、鉄道に詳しい同僚の「撮り鉄」くんに聞きながらなんとか取材は終了した

新聞写真は
「だれでもカメラを持っていけば同じように撮れる」
という大原則があって、撮影禁止の条件下で撮ったものは掲載できない(空撮やプレス公開などは別だけど)
あと合成写真も原則だめだ。例えば隅田川の花火などは、夕暮れ時に土台と言われる風景部分を撮って、花火を後で重ねて完成させるのが一般的だ。でも僕らは10秒間位の長時間露光で撮る。いわゆる「一発撮り」だ。多重露光は誰でもできる技じゃないというのが理由だ
撮り手として注意しても、写真コンクールの作品掲載などで地雷を踏むことがある。例えば素晴らしい鳥の親子の写真が送られ、「ほほえましい写真」と思っていても注意が必要だ。撮影禁止場所から撮られていたり、何十年も前の古い写真だったりする。プリント審査だけでは不備を見破れないし、本人が「違反はしていません」と申告すれば入選は確定する。そうなる前に見破る審査員としてのスキルが試される。審査前に撮影談話を聞いて見抜くこともある。それでも掲載されてから読者からの指摘出しがあることも、、、
また個人情報も気を付ける。例えば先日、小学校で行われたパラリンピック競技「ボッチャ」の取材では
「習う小学生の胸の名札が写らないように」
「競技の様子が分かるように」
「指導の先生の顔が分かるように」
などの条件つきで、撮影はメチャむずかしかった
ちなみに名札を写さないのは難しく、小さく撮ったり、ピントでぼかしたり、いろいろ撮るのだけど、競技は動いているものなので難しいのだ
これら「使えない写真」問題でカメラ雑誌の編集者と語ったことがあるけど、何十年もやってほとんどトラブルが無いという。キホン「肖像権の侵害、マナー違反は撮影者の責任」というスタンスで、しかもクレーム自体がほとんど無いという。おそらく発行部数が2桁ほど小さいこと。カメラ雑誌という特殊性の強い分野というので救われているのだろう
新聞写真は広く多くの方が見るのでそれではダメ、十分留意する必要がある。その反応の大きさが負担になったり快感になったりするけど、僕は毎日会社に行くのが楽しみだ。それだけ写真というものに魅力があるのだろう
月食の連続写真なんか載っていますね
説明写真として合成写真を載せることはあります。ただし「月の連続写真を合成」などとキャプションに必ず但し書きをします。あと、五輪で体操競技なんかを連続写真で載せることもありますよ。これが大変で最近何枚か練習で合成してみました