雑感

肖像権

最近特に肖像権とか個人情報とかがうるさくて、写真を撮るにしてもかなりの配慮が必要。写真の販売サイトであるPIXTA(ピクスタ)を見ると、人物写真を販売する場合は、被写体の承諾書を提出しなくちゃならない。承諾書がない場合は、顔が写ってはダメで、大人数で豆粒くらいのサイズでも審査ではNGになるので販売できない

古い写真、例えば1964年の東京五輪で人が小さく写っていてもダメ。「さすが生きてねぇだろう」という場合でも審査NGだ。50年前の子供の写真などは、ぜったい個人情報など言ってこないと思うけど一貫してダメだ。たぶんPIXTAとしては、小さなトラブルさえも巻き込まれたくないという方針なんだろう

企業のロゴマークなんかもダメ。例えば六本木ヒルズの展望台から東京タワーを撮った写真をよく見るけどこれもダメ。よーく拡大すると、小さな企業ロゴが大体写っている。そもそも企業は宣伝でロゴを出しているのだから写って当たり前だと思う。腰が引けすぎだろPIXTAさん

僕が本格的に写真を始めたのは小学校6年生で、黒いニコンFにレンズ3本(35mm、85mm、200mm)を付けてよく神戸の街を歩いていた。今と違ってカメラ小僧はめずらしく、カメラを見ると向こうから「撮ってくれ!」と言われたものです

プリントを要求されるわけじゃなく、とにかく写真に撮ってもらうのが喜び。僕の方の立場が上で、子供に対しては特に「撮ってやるからそこに並んで」「そこでジャンプしてみて」なんて平気で言えた時代だった

今、ネガを見直しても、そのころの写真が一番自由で勢いがあるように思える。今は肖像権など気にして、スローシャッターを切ってみたり、背後の人物をぼかしたり、テクニックを駆使しながら写真を紡ぎだしているけど、やっぱり息苦しいものがあるんだ

よく海外に行って子供を撮る写真家がいるけど、要するに時間を数十年巻き戻して昔の日本を撮るようなものだから、良いものが撮りやすいのだと思う

以前に写真撮影の授業を小学校でやっていたけど、ほとんどが雲や空、ペット、ぬいぐるみなどの写真ばかり子供たちは撮ってくる。それはそれで面白いんだけど、家族の写真などは1クラスで1-2枚程度。「子供が家族の肖像権を気にしてどうする!」と思う

同じようにイタリアの子供に写真を撮らせると、8割くらいが家族の写真だったそうです。日本は息苦しい写真が増えているなぁ。それを避けて鳥や風景や天体現象を撮る人が増えるのも分かる

報道写真で肖像権の配慮は?

街のスケッチ写真など撮る場合は必ず会社の腕章をつけて撮ります。隠し撮りじゃなく「撮っていますよ」と分かってもらうためです。もちろん大きく撮る場合は声掛けをします。

肖像権でのトラブルは?

ほとんどなく、逆に紙面に載っているので写真を買いたいという問い合わせがほとんどです。個人的な考えなんですけど、今の時代、SNS上で知らないうちに写っている写真が拡散することの方が多いので、新聞や雑誌に小さく写っていても、「拡散」の一部として捉える人が多いのかも知れませんね

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