キター、ニコンZ9の正式な発表が10月28日(木)夜にあった。良い評判しか聞いていなかったけど、その予想をはるかに超えた性能でおどろいた。しかも販売価格が価格コムなどで60万円後半ということで、これって僕が予想していた通り。苦境になると捨て身の価格でシェアを奪還にくる。これってニコンのDNAなんだよね
デジタルで出遅れた後のD1、フルサイズ化で劣勢に立たされた後のD3、なんだか状況が似ている。ミラーレス化に乗り遅れた後のZ9だったわけだけど、北京五輪はもちろん、あと2年くらいはどのメーカーも追いつけないスペックだ。やっぱりすごいぞニコン。個人的にはキヤノン、ソニーへ心がゆらぐこともあったけど、デジタル一眼のD850で4年も耐えしのぎ、最高のタイミングでZ9が出たことになる。いろいろあったけど、僕の機材購入サイクルは理想的なものになった。「予約開始と同時に申し込むぞ!」 手元に来るのは12月半ばという話もあるけど
発表後にZ9のデモ機をテストする機会に恵まれた。一般の方はサービスセンターで触れるみたいだけど、僕らの場合はデモ機を持ってニコンの人が報道関連を行脚してくれるのだ。いろんなカメラマンが触った感触によると「これはスゴイ」という話ばかりだ。実際ファインダーの見えも良いし、ブラックアウトも無い。AFの食いつきも良い。AFを3Dモードにしてピントをロックするとフレーム中でずっと追いかけている
僕はWifiでテザー撮影するので動作確認したが全く問題なくiPadで受けることができた。XQDカードとCFexpressカードも混在できるそうなのでカード問題もなしだ。同時発売する24-120㎜、100-400㎜もテストしたがどちらも切れ切れの描写だ。24-120は15万円ほどとメチャ安いので入手困難が予想され、これもすぐに予約することにした
それにしてもニコンはスゴイ会社だ。資本力でいうとキヤノン、ソニーには及ばないとおもうけど、屋台が小さいだけに開発者同士の連携がよく、各パーツごとのバランスが実にうまくいっている。やっぱりメカニカルシャッターをやめて読取速度を最大限に早めたセンサーの開発が絶妙だろう。まだグローバルシャッターとは呼べないが、ローリングひずみはゴルフスイングでも問題ないレベルだという
メカニカルシャッターをやめれば、他の部品にリソースを回せるわけで、それが実にうまく行っている。開発チームもテンションMAXだろうなぁ
「報道のニコン」といわれているけど、やっぱそうだった。250分の1秒シンクロなど報道では譲れない条件で、しっかり対応してきた。堅牢性、縦位置グリップ、電池の持ち、FTP送信、ローリング対策、ファインダーの見え、AFのつかみ、などすべてをクリアしている
多くのユーチューバーが視聴回数ねらいでZ9を特集しているけど、どれも同じような内容ばかりで参考にならない。比較して思ったのだけど、カメラ好きの視点から語るばかりで、意外と深い技術のことが分かっていなかったり、きびしい現場での撮影経験が足りないのかな?と思うような動画ばかりだ。
その中でも元カメラメーカーの技術者が語っている動画が参考になった。まったくその通りだ
Z9で思うこと
D3で高感度耐性が高くなり、手持ちで花火が撮れたり、夜の電車が撮れたりするようになった時はビックリしたけど、数年すると下位機種も高感度になり、今では誰でも撮れる写真になりました。今回のZ9の技術もすぐに下の機種におりてくると思うので、しばらくすれば誰でもピント合いまくりの写真が撮れるようになるでしょう。そこでプロは何で差別化するか大問題です。とりあえずライティングはカメラではできないので、「撮り方、光の作り方」で勝負するしかないですね。昔の技術ではこの先カメラマンは生きていけないです。とりあえず写っていれば合格だった銀塩の時代の方が楽だったと思います。
Zマウントレンズが輝いてきた
これまでボディがイマイチだったので脚光を浴びなかったけど、Z9が出て、Zマウントレンズが輝いてきました。短いフランジバック、大きなマウント径で高性能レンズが作りやすく、画質で勝負するならニコンは有利に立っています。今回分かったことなのですが、メカニカルシャッターが不要であれば、フランジバックは短くてOKなのですね。うーん、そこまで見越していたのかニコンさん、という感じです。「電子シャッターになるまでフラグシップは作らない」ということだったのかも知れません。なにせ16㎜しかないフランジバックに入る高耐久性のメカニカルシャッターの開発は大変だったと思うので