写真

画像補正がうまくなるには

「写真の画像補正ってどうやれば良いですか?」

とよく聞かれる。僕は紙面の画像補正を専門に行う部署に5年ほどいて、デスクをやっていたので分かるけど、半年や1年ではなかなか極めることができないんだ

よく写真セミナーで

「画像補正を1日でみっちり教えて欲しい」

なーんて切実な要望を聞くのだけど、答えは

「ムリです」

と答えるしかない

まずパソコン環境で、「画面のキャリブレーション」「ペンタブのセットアップ」が必要で、その次に「画像処理ソフトはどうする」「色空間の問題」なんかをやっていると、急いでも1週間くらいかかると思う。「自身のノートパソコンを持ち込むので教えて」という人もいるけど、そもそもノートパソコンじゃ画面調整がむずかしい

僕の職場では画像補正の端末が何十台も並んでいるけど、セットアップが完璧なので、どの端末でも同じ画像が同じ色味で表示される。端末環境は大事なのだ

補正部署では20代の若手が配属され、毎日50枚くらい、完璧な端末で画像補正を行うけど、なんとか大きなグラフを任せられるには1年くらいかかっている。200日働くとして10000枚ほど補正しているのだ。撮るだけでも年間10000枚にとどかない人も多いのでは?

それくらい補正すれば、大体のパターンに出会うけど、補正というのは、「絵を描く」みたいなもの。着地点が見えないとできないのだ。ようするに

「着地点の見えない人は何万枚補正してもうまくならない」

ということなんだ。画像補正のオペレーターは全員が写真好きで写真が撮れるというわけではない。サラリーマンとしてたまたま配属され、結局40年ほど画像補正ひとすじに行っても、重要案件を任されないまま定年を迎える人もいる。感じとして「補正を任せたい」と思える人は10人に1人くらいなんじゃないかなぁ

結局、重要な補正があると「●●さんにお願いしたい「今日は●●さんいますか?」みたいな話になって、うまい人にどんどん重要な補正が集まる。半面、フツーの人には単純作業しか来なくなるので、経験を積めずに低空飛行が続く

なんだか社会の縮図のようなものだね。フリーカメラマンで考えると、売れっ子は忙しい反面、年収200-300万円の食えない人がゴロゴロいるような、、、。ただ会社員だと食えないことはないけど

なんでもそうだけど画像補正も

「うまくなる努力」

が必要なんじゃないかな。そのためには着地点が見えなきゃダメだし、補正のための手段を自分で勉強しなきゃダメ。人から教えられるのを待っていては前に進まない

補正のデスクをやっていた時、

「補正のセミナーに行かせてください」

などと、要望をよく聞いた。もっともな声なんだけど、反面うまい人は自主的に勉強するので必要ないんだよね

最後に補正がうまくならない原因に

「自分の撮影画像しか補正していない」

ということに気付いているかな。自分の画像は大体傾向が似ているので補正もワンパターン。また好き勝手に補正しても誰も文句を言わない。逆に他人の画像にはクセがあるので補正も難しい。また自分の世界観に仕上げても、撮影者からダメ出しされることもある。撮影者や観る人などに忖度(そんたく)しながら仕上げる必要があるのだ

まとめ

画像補正はすぐにはうまくならない
着地点が見えないと補正はできない
他人の画像を補正してレベルアップ

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