写真

ライトブラスター

女性ファッション誌を見ていると写真にも流行があって、一部の雑誌では「銀塩フィルム風」のわざと粒子でざらざらにした写真が載ることがある。「なんでかな?」と思うけど、巻頭のブランド広告が「銀塩フィルム風」が多いので、それに忖度しているような気がする

雑誌の広告収入、特にブランド広告は値引き率が低いドル箱なので、合わせるのも仕方のないことだよね。なんで「銀塩フィルム風」が流行るかって? iPhoneで撮ってもデジカメで撮っても、きれいに撮れすぎるので、逆行しているのだろうね。きたない写真の方がブランドとして歴史の重みも感じられるし

もう一つの流行は、窓辺の写真。これもiPhoneの影響があると思うけど、最近は自然光できれいに撮られた写真がSNS上でよく見られる。おのずとカーテン越しで撮られた窓辺の写真が流行るというわけ。これもあざといファッション誌なんかは追従モードか? ガチガチにスタジオでライティングされたような写真は需要が減ってきている気がする。つまりiPhoneさまで撮る良い写真が世の中の良い写真なんだ

窓辺写真は日が差し込む時間を狙えばきれいに撮れるかも知れないけど、仕事の場合ば大変。「決められた時間と場所」で撮る必要あるから。最悪、日が暮れることもあるけど、そこが腕の見せ所。ストロボを使って、日が差しているように光を整えるのだ
写真は発表された紙面のスキャンなので画質が悪くて申し訳ないけど、假屋崎省吾さんを撮ったときのカット

この日は天気が悪く、日が差し込まなかったけど、窓とカーテンの間にストロボ2灯をいれ、昼下がり風に撮った。粘って自然光にこだわるカメラマンもいるけど、僕の場合は現場入りしたら、自然光は考えず最初からストロボ光を組み立ててゆく。いつでも一定の時間で仕事が済むのでとても良い

またファッション誌では窓から漏れた光がこれまた大はやり。一線のカメラマンがどのようにしてライティングしているか興味あるけど、助手経験もない僕にはわからない。ちなみに僕は「ライトブラスター」という、ストロボを使ったフィルムの投影機を使って窓からの光を作り出している

いわゆるストロボのスライド投影機です(と言っても若い人は分からないか)
フィルムを本体に入れます
フィルムといっても、切り抜いた紙の方が抜けがよくきれいに投影できます

これも紙面のスキャンで画質が悪いけど、以前に成田凌さんを撮った時の写真だ。真ん中にだけ四角い穴の開いたフィルムをライトブラスターに入れて、ストロボを発光させるだけ。機材は多くなるけど、セットしてしまえば、あまり失敗もなく撮れる。逃亡する医者の役柄だったので「天窓から差し込む光」にしたのだ
撮られる側も、想像もしない写真がモニタで映し出されるのでサプライズ感は大きく受けが良い

よく

「プロとアマの違いは何ですか?」

なんて聞かれるけど、ひとつの定義として

アマは光を待つ
プロは光を作る

だと思うね。iPhoneさまは光を読んで最適に撮ってくれるけど、光は作ってくれない。プロが生き残るとしたらこの部分だと思う

ストロボ光よりLED光?

芸能人を撮るような撮影現場で若いカメラマンはLED光を好んで使っていますね。4割くらいがLEDでしょうか?ただ、報道カメラマンでいうとまだストロボが主流です。芸能人撮ったあとに日銀の記者会見に行くなんてフツーですから小さくてどの現場でも使えるストロボが便利なんです。 LEDを使う若手カメラマンに聞くと、ミラーレスになってから見た目で撮れるので楽、と言っていました。そっか、ミラーレス世代の考えですね。僕は日中シンクロできないLED光は選外ですが

今年買って一番良かったもの

僕の場合は 「ニコン Z85mmF1.8」 しかないでしょ。 Fマウント時代から同様のレンズはあったわけだけど、昔のレンズは開放の切れがイマイチ。またカメラのピント精度も悪いので使えるカットの打率も悪い。ミラーレスのZマウントになってから問題が解消され、ポートレートなんか瞳AFでバシバシ撮れる。実際に買って使わないとその良さは分からないものですね

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