道具

ピントが合いません

「ピントが合わないので撮影現場から離れます」

新聞社に入社した頃はMF全盛時代。MFでスピードスケートのピントを送っている職人芸の先輩たちを見て「僕にはムリ」と思った。逆に加齢でピントが合わなくなり現場を去りデスクになる先輩もいた。でも今はAFが当たり前、その使い方で撮影に大きな差が出る

ミラーレスに買い替えて、AFが合いにくく苦戦している人は多くないかな?実は僕もそのひとり。今日はその克服方法について解説するね

デジタル一眼からミラーレスに買い替えると、瞳AFはすごく便利だけど、暗い所のAFが合いにくいと感じると思う。僕もデジタル一眼のD850からZ9に買い替えたときにそう思った。カタログスペックでAFの検出範囲を比べると

D850 EV -4~+20
Z9   EV -7~+19

あれ?なんとカタログ上ではZ9のほうが3段分暗部に強いことになっている。でも体感上はZ9の方が「暗部で迷う」「初動の反応が遅い」といった感じだ。僕は人物撮影が9割くらいで暗部を撮ることも少ないのでAFのメリットしか感じないけれどね

で、さっそく、誰も言わない答え合わせの時間

ミラーレス機で暗部のAFが合わない理由

絞り込み測距するから

一眼レフ時代は絞り開放でピントを合わせるのが普通だった。当初はマニュアルフォーカス時代なので絞るとファインダーが見づらく当たり前のように採用された方式だ

対するミラーレス機は絞りをF5.6以上にすると、絞り羽根をF5.6に固定して露光に備える。この絞り羽根の位置はメーカーによっても違う。わざわざ暗い状態に絞ってAFを測距しているのだ。いつでも開放測距したほうがAFが合いやすいと誰でも思うよね。そこがミラーレスの特徴なんだ

F5.6の絞り羽根、かなり光を絞っている

例えばZ9に85mmF1.2のレンズを付けたとする。真夏の太陽の下、モデルさんを撮る時に常にF1.2の開放測距をすると光が入りすぎて「センサー焼け」といってセンサーが虫メガネで焼かれるような現象が起きる。なので、開放じゃなく絞って撮る時は、絞り値に合わせて絞り羽根も閉じ、なるべく光が入らないようにしている。さすがに絞りすぎると今度はAFがつらくなるので、F5.6というさじ加減なのだろう

じゃあ暗いところでAFをあわせたい時、答えは簡単だね

「絞りを開けて撮ること」

ニコンの場合はF5.6が基準なので、それより明るいF2.8やF1.8のレンズの場合は開放で撮影すれば明らかにAFが合いやすくなる。カメラが絞り羽根を開いてAFの測距をするからだね

星空とか舞台とかは開放での撮影がオススメだね。僕も実際テストしてみるとAFの反応に違いが出たので、絞り値には気をつけている

昔のレンズだったら開放のF1.2とかF2とかはピントがゆるくて使い物にならなかった。でも、今のミラーレス機のレンズはシャープなので開放撮影にちゅうちょする必要は無い

あと補足で当たり前のことなのだけど

「適正露出にすること」

はチョー大事。ミラーレスのファインダーで明らかに暗く見えている場合、その画像に対してカメラはピントを合わせるので合うはずがない。対するデジタル一眼は露出に関係なく常に絞り開放状態でAFセンサーが働くのでその違いで「ミラーレスのAFは暗部に弱い」という人が多いんじゃないかな。ようするにミラーレスは仕組みを理解して使いこなすことが大事だね

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