雑感

撮影より納品が大事

銀塩時代は撮影後に現像やプリントがあると、請求書にそれも費用として加算していた。モノクロプリントの場合は、自分の暗室で処理を行うと撮影と暗室でカメラマンは2度おいしい仕事をしていたということだ

これがデジカメになり撮影後の処理が変わった。初期のころはカメラマンも画像処理がわからないので、「撮って出し」という撮ったままのデータを納品し、画像処理は印刷所に依頼するという流れだった。これまで現像、プリントに費用がかかっていたので、それを印刷所の画像処理に回すという感覚だね。それが出版不況などが原因で画像処理料金が出せなくなってくる

そこでカメラマンに「画像処理」の仕事が回ってくるわけだ。ただし作業費は取れないことが殆どというか、「画像処理は無料」をうたって仕事を受託するカメラマンが多く、それがスタンダードになってしまった

僕も無料で画像処理を行っているけど、芸能人などの撮影では芸能事務所の要望で「顔のシミを取って」「ほうれい線を目立たなくして」などの細かいリクエストがあり、画像補正のやりとりが続くこともある

その大事な「データ納品」なんだけど、広告がらみの撮影では、急ぐので翌日には画像補正後のデータを納品するなんてことがある。雑誌関係だとライターの原稿ができあがるまで1週間程度の納期がある場合が多い。ここで大事なことは「納期を守ること!」。そんなの誰でも考えること。例えば1週間後に納品だとして締め切り2日前に着手するようなカメラマンは失格。何かのトラブルで納期に間に合わないと信用を損ねるからね

納品したデータにダメ出しがでたら即対応して、その上で納期に間に合わせないと駄目だ。結局納期とは「データを納品する期限」じゃなく「納品したデータのOKが出るまでの期限」なのだ

僕はトラブルが怖いので撮影終了後、すぐに納品の作業に入る。基本は次の日に納品だ。そうするとトラブルは回避できるし、仮に撮り忘れがあった場合も再撮影が可能だったりする

ひどい話だが、知り合いのカメラマンが結婚式の撮影データを3日ほど経ってから画像処理にかかったらしい。ところがデータを消してしまっていてカードの中は空っぽ。おまけに消したカードで別の撮影をしていたので、ファイル復旧ソフトでも復活不可能だったという

すぐに納品の処理に入っていれば復活できていたと思う。やっぱりカメラマンは信用が大事、納品でOKが出るまでは消してはダメだね

ちなみにそのカメラマンはどうなったかわかるかな。30万円ほどのお詫び金を渡し、後撮りは本人じゃ気まずいので別のカメラマンを手配し、その費用も負担、全部で50万円ほどかかったそうだ。おまけに所属していた派遣の会社から切られるし、悪いうわさも広がってゆく。特に駆け出しのころは撮る方に神経が集中するので「データ納品」で大きなミスをすることが多い。いくら良い写真が撮れても納期までに納品できなければ意味ないものね

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