「ナナニッパ」
というレンズを知っているかな。facebookの書き込みで知ったけど70-200mmF2.8のレンズを指すらしい。数年ほど前から写真愛好家を中心にSNSで言われ出したみたいだ。面白い表現だけどチームで動く現場(報道・商業撮影)ではあまり聞かない。「200ズーム」などシンプルで確実に伝わる呼び方をする。勘違いして24-70mmF2.8を持ち込んでしまうと試合終了だものね
また仮に700mmF2.8も考えられるが、そもそもメーカーが「奇数レンズ」と呼ぶ300mm,500mmなどは売れないので700mmはありえない。フィルタ径が25cmと高価で重すぎて製品化できないだろう
プロが使う呼び名はあいまいさが少ない。例えば「手持ち」を付けてレンズを表現することがある。400mmF2.8は「ヨンニッパ」、100-400mmF5.6は「手持ちの400mm」と区別する。レンズ選択には、被写体との距離もあるけど、一脚は立てられるか、盗まれるリスクのある現場か、など総合的に見てレンズを決めるので「手持ち」の判断が重要になる。またミラーレスになりカメラが絞り込んでAFを追うので、開放F値による違いが出にくく手持ち派が増えている
コトバって大事だ。入社後の研修で「機材の電池はもったいなくても早めに交換」と教えられた先輩カメラマンがいた。80年代前半は、カメラとストロボは単3が主流。先輩も仕事が終わると教えの通り電池を変えていたそうだ。それは良いけど問題はストロボのチャージを早める外部電池(積層電池、1個5,000円)。普通は1ヶ月ほど使えるが、忠実な先輩は入社後半年以上の間毎日変えていたそうだ。計算すると約100万円、さすがの資材担当も呆れてしまったらしい。研修のコトバにも問題はあったが、理系の僕だったら毎日テスターで電圧を測り交換時期を決めていただろうね
特に若手の中であいまいなコトバが使われていると思う。以前、料理の撮影の時に若い動画カメラマンが同行したことがあった。撮影用のスイーツを撮り終わったので先生が若手カメラマンに「よろしかったら食べますか」と気遣ってくれた。その時の返事が「大丈夫です」。そのあいまいなコトバに驚いた。後で調べると「結構です」よりマイルドな返事なので若手は好んで使うらしい。ただ、文脈によっては「はい、大丈夫です=お願いします」と肯定的に解釈されることもある
最後に「ナナニッパ」は、「70-200の大三元」という一般的で物々しい表現を避けるマイルドなコトバなのかと思いつつ、僕としてはしっくり来ないので、「大丈夫です」とは言えない。あれっ、この「大丈夫」はどっちの意味?分からなくなってきた