写真

スマイルは重要

僕の写真は8割くらいが人物で残りの2割は料理や品物などのいわゆる「物撮り」だ。写真愛好家が撮るような鳥とか風景とかはほとんど縁がない

新聞を読んでわかると思うけど、原稿のほとんどは人に聞いて書くものだから、写真も人物が中心になる。インタビューとかポーズ写真の撮影が多いのだけど、僕はすごく撮影が早いので大体5分くらいで撮り終える

とくにコロナ下の今だから、撮影開始と同時にマスクを外してもらい、撮影終了とともにマスクを着けてもらう。もちろん撮影中も近づくことはなく、長めの105mmくらいのレンズで撮影する

撮影が終わるとすぐに撤収、密を避けるために、早々と僕は退室する

撮影の5分が大事で、その間にスマイルの写真、シリアスな写真などを撮りわける。棒立ちで腕を組んでもらうなど、普通の写真は簡単なんだけど、スマイルの写真が難しい

事務所の意向で大笑いできない場合もあるし、学者などは笑うことが苦手な人もいる。モデル出身の人なんかは、ちょっと笑みを浮かべるなど自在に表情を変えられる人もいる。スマイルがどうしてもできない人にたいして僕は「いーーー」って発音してもらうことにしている。すると歯が見えて口角が上がるので、大体はスマイルに見えるのだ

昔からおかしいと思うことが、記念写真の時に「はいチーズ」ということば。どう考えても最後は「う」の発音になるのでスマイルいは見えない。「チー」の時にシャッターを切るしかないだろう。ほんと誰が「チーズ」と言い始めたか知りたい

スマイルを引き出すために、30分くらい世間話をしてから、おもむろに撮影するという写真家をいっぱい知っている。写真家の時間軸ならそれも正解かも知れないけど、僕の場合は「決められた時間」「決められた場所」で紙面に落とし込める写真を確実に撮るのが仕事。長い間話し込んでいては、記者の取材時間がなくなる

名刺交換をしたら、一瞬で打ち解けあってスマイルを引き出す必要があるのだ。何度も通うなんていう写真家のような撮り方は僕にはできない

最近思っていることは、知識は役立つということ。僕はアニメと理系の知識しかないけど、それでもそのネタですぐに打ち解けあうことが多い。先日もアニメの原作を書いた小説家にあって、そのネタを振ったらすぐに良い表情が撮れた

スマイルを撮れずに失敗したことは

おしゃれな背広みたいな作業着の撮影があって、僕はシュールな世界観で撮ったけど、明るく元気に作業着を着て働くみたいな原稿だったので、写真にダメ出しがでたことがあります。それ以来、どう転んでも紙面に落とし込めるように、明るい写真、シリアスな写真と手間でも両方撮るようにしています

スマイルの要求での注意点

ぜったいスマイルを見せたくない人っています。そういう場合は、空気を読んでシリアスな写真のみにとどめます。小説家などは「写真じゃなく文章を読んで欲しい」と思っている人も多く、無理にスマイルを要求すると気分を害される人も、撮影が取材の前だったら最悪です

 

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