新聞記者って転勤がつきもので、僕も社会人になってから8回引っ越している。まあ平均的だと思うけど、転勤がイヤならなれないと思う。なので僕はずっと賃貸暮らしだ。昔は「我が家を持ちなさい」なんていう人が多かったけど、今は空き家率が14%と家あまりの時代、借りた方が有利という試算もある。最後は老人ホームにカメラ機材と通帳だけ残して去るのも良いかなぁと思っている
引っ越しは面倒という声もあるけど、メリットも多い。引っ越すたびに荷物を整理するので、家財道具が増えずに済むのだ。衣類とか、ほとんどカラーボックスに入れているので、引っ越しではそのまま運べ、段ボールへの詰め替えも不要だ。「荷物整理週間」と勝手に決めて毎週1つずつ、何かをヤフオクに出して、荷物を減らすこともしている
いつも実家に帰って思うことは、「ゴミのような荷物があるある」ということ。実家は50年以上引っ越しもなく、親はモノが捨てられない。僕から見たらゴミなんだけど、それがスキ間、スキ間を埋め尽くしている
その僕も引っ越しの時に、いつも捨てられなくて困っているものがある
HMA-9500Mk2
ぼぼ鉄のかたまり、冷静に見ると安いという80年代のオーディオブームの時に頂点に立った高級アンプだ。重さが28kgもあり一人で運ぶには大変。別に中華製の安いデジタルアンプでもそこそこ音はなるわけだけど、このアンプの駆動力はすごくて、異次元の音を奏でる。27万円もしたので高校生、大学生のころには手が出ず、就職してすぐに中古で買ったものだ。このアンプも数回は引っ越していることになる
引っ越しのたびに、さすがに手放そうと考えるわけだけど、鳴らしてみると、なんだか心がワクワクして、離れられない。いろんなアンプを聴いてみたけど、透明感と駆動力の面でこれはピカイチだ。でも面白いよね。カメラなんか40年前のものは、シャレにならないくらい解像度が低くて使い物にならないけど、オーディオアンプはそうじゃない。おそらく80年代のオーディオブームが去って、進化していないのだろうなぁ。今はレコードの復活など「プチオーディオブーム」なんだけど、中華製がでてきて、日本製はイマイチもりあがらない
僕は中学校から、かなりのオーディオ好きで、自作アンプなんかをよく作って、その流れで大学は工学部の電子工学科に入ったわけだけど、周りが賢すぎて「ちょっと太刀打ちできないかな」と思って挫折。流れ着いた先で写真を撮っているけど、取材でオーディオの知識が役立つこともある
以前にオーディオマニアのご自宅を撮影に行ったときなどは、ペン記者そっちのけで盛り上がった
でもそういうオーディオマニアって、一戸建てに住み転勤もないような人がほとんどだ。行くと巨大スピーカー、アンプ、数千枚のレコードなどが並んでいることが多い。やっぱり転勤の多い僕らにオーディオは向かないだろうなぁ