雑誌や新聞紙面でデザインされた背景の中、モデルさんがレイアウトされているのを見るよね。これは紙面スキャンだけどこんな感じ
紙面のスキャン背景が雑然としていると主役が目立たないし、季節感を出すために統一したベースの背景でデザインすることが多い
「背景切り抜き」って知っているかな? おもにモデルさんをはめ込むために背景を切り落とした画像が必要になる。そのための作業が「背景切り抜き」だ。これって最新版のphotoshopで行うとしても1枚あたり10分はかかる作業で、10人はめ込むとしたら100分かかることになる
誰がやるかって? 新聞社時代は画像加工の職人さんたちがいて、コツコツと良い仕事を引き受けてくれていた。雑誌出版社だとデザイナーか委託のレタッチャーがやるのだと思う。最近はphotoshopのAIも賢くなって、人物であれば大まかに切り抜いてくれ、細かい部分をニンゲンさまが修正するという流れだ。それこそAIさま不在の昔は1枚1時間くらいかかり、ジャニーズの8人組の切り抜きに20時間かかった話もあるくらいだ。撮るのは3分くらいなのにね
「背景切り抜き」の一番のコツはカメラマンにある。「バック飛ばし」で背景を真っ白に撮ること。「切り抜くのだから背景は何でも」と考えるカメラマンがいまだにいるけど問題外だ。完璧な「バック飛ばし」で撮ると1分くらいでキレイに切り抜けるので、そういうデータを納品するとクライアントに喜ばれる
流れを説明すると写真1は「バック飛ばし」で撮ったカット。モデルさんよりも2段くらい強いストロボ光を背景に当てている。ライティングが難しいのだけど、できないとカメラマンとして生き残れないかも
写真1、バック飛ばしで撮影photoshopで「被写体を選択」をクリックするとAIさまが人物を勝手に選択してくれる。足の影とか指のすき間とかが多少不十分(写真2、写真3)
写真2、AIさまが領域を選択
写真3、指のすき間が不完全青色背景にしたのちニンゲンさまが不十分な部分をペンタブで修正(写真4)
写真4、背景を青にチェンジすると背景を塗るというよりも業界的には「背景切り抜きマスク」を作成という(写真5)
写真5,こういうレイヤーマスクが作成されます被写体ギリギリにトリミングして「背景切り抜きマスク」を付ければ完璧(写真6)
写真6、これで納品できれば「神」の領域ですふつうのカメラマンは「写真1」のデータを納品するだけで合格だけど、クライアントさんがスゴク急いでいる場合は「写真6」のデータまで作成して納品することもある。こんな作業のできるカメラマンは僕くらいなのだけど、良いシゴトをすれば、次につながるというもの
僕も昔は
「良い写真を撮れば、あとは制作側の責任」
なんて思っていたけど、フリーランスになるとそうでも無いのだなぁ。クライアントさんの顔色をうかがうのがイヤという人はフリーランスには向いていないかも。でも喜ばれるとうれしいものだよ
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