雑感

航空取材

お仕事でヘリやら小型ジェットやら乗ることもあったけど、高所恐怖症の僕としては、離陸すればあきらめて大人しくするしかない。でもなるべく避けたいミッションだ。今回は、その経験の中で航空機の小ネタを話すね

<航空無線>

ホリエモンがパイロット免許を取得中とのこと。パイロット免許とセットで管制と無線を行うための「航空無線通信士」という免許も必要で、その難しさを熱く語っていた。必要に迫られた人ばかりが受ける試験で合格率4割というのは、なかなかのもの。僕も社会人になったころ受験したことがある。パイロットを目指すわけじゃなく、会社の航空機と無線連絡するため上司に言われて受験しただけだ

受験科目は無線工学、法規、英語、電気通信術の4科目で、すべて8割解答が必須。僕は2度めでなんとか合格できたけど問題は英語だと思った。これだけは直前勉強じゃ対応できないものね。何度も英語の科目で落ちて諦めた人も多いらしい。ホリエモンはろくに勉強もせず1回で合格したらしい。凄いねー。その難関で取得した免許も、上司の多くが挫折していたことを後で知った

<小型ジェットのトイレ>

機上からの撮影は、近場はヘリ、遠くは小型ジェットで現場に向かうのがキホンだ。ホバリングできるヘリのほうが撮りやすいけど、ヘリは遅くて飛行距離も短いので、主に首都圏を中心にした出番が多い。小型ジェットは7-8人程度乗りで、東京から離陸すればとりあえずは日本の領空内ならどこでも行ける感じだ。当然、トイレも完備しているけど、使えば掃除するのは整備士で、これまで誰も使った話を聞いたことがない。汚せば整備士に一生言われるだろうなぁ。やむにやまれず使おうとすると「携帯トイレ」を差し出されるらしい

<落下事故>

テレビドラマだと、カメラマンは機上から身を乗り出して撮影するイメージだけど、実際には安全上ありえないことだ。一番怖いのが機上からの落下物。海や山の上空からの落下なら被害は少ないように思えるが、少しの落下物でも大変な事故につながる。以前、撮影中にメガネを固定するバンドを機上から落とした同僚がいた。たぶん数センチくらいのシリコン素材のもので、仮に歩行者に当たっても問題ないレベルだ。それでも国土交通省に報告していたのでスゴイと思った。そういう厳格な行動が空の安全につながるのだろうなぁ

<山岳の恐怖>

高度の高い山岳にヘリで行くと、気流は荒れているし、空気が薄くローターが空気をかき分けるチカラが落ちるのでコントロールがしづらくなる。急に風向きが悪くなり、30メートルほど急降下するなんてことがある。撮影している場合じゃなく、命の危険を感じてしまう。山岳救助ヘリがホバリングできずに、目の前の遭難者を救助できないなんてあるけど、仕方ないと思う。また揺れる日は、ひどい乗り物酔い状態で、吐いてしまう人も多い。僕の場合はその後が大変で、1週間くらい平衡感覚がおかしくなってしまう

<同期のきづな>

遠出すると戻りの燃料が足りなくなり、地方の空港などに給油で着陸することが多い。パイロットが「●●空港には同期の●●くんがいる」という話になり、時間がある場合には必ずあいさつしてから離陸する。航空大や自衛隊出身のパイロットが多く、一般的な会社や大学と違って寝食をともにした同期なので、「きづな」は強いのだろう。うらやましい世界だ

いろいろあるけど、10年後は空飛ぶクルマが身近になり、空の仕組みが大きく変わるのだろうなぁ。これからパイロットになる人はヘリの回転翼の機体が空飛ぶクルマに置き換わるだろうから、小型ジェットなどの固定翼を学んだほうが良いかも知れないね。銀塩がデジタルに変わったように、空飛ぶクルマはゲームチェンジャーになる。その転換点に立ち会えるだけでぼくらは幸運だと言えるかも知れないね

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