このテーマっていろんな撮り手が語っていますが、けっこう僕はくわしいかも知れません。写真コンクールや取材現場で写真家やカメラマンとたくさん付き合いがあるからです
ざっくり言って
伝えたい写真を撮って、写真集や写真展で発表し収入を得る
クライアントの要求通りに写真を撮って撮影料をいただく
となりますが、それぞれ良いところ悪いところがあります
何といっても自分の世界観を伝えるという点で、格が高いよう思われているところです
写真家と名乗るだけで「先生」と呼ばれることが多いです
有名になれば、写真審査やセミナー、カメラ雑誌などで引っ張りだこで、写真をあまり撮らなくても生きて行けます
とにかく最初は名前も知られていないので生活が厳しいです
写真集を出しても売れるわけではなく、写真展を開催してもお金がかかります
これは僕の持論ですが、写真家は毎日たくさんの写真を撮るわけではなく、自分の好きな写真ばかりを撮るので、「撮り手」としての実力が伸びにくいです
シゴトもプライベートもお付き合いが長かった写真家の管洋志先生(2014年没)は若いころからアジアを旅して、長い時は1年以上現地に滞在し、帰ってきてから出版社に作品を売り込み、また海外に出ていくという感じです。滞在中は収入もなく、売れるまではかなり厳しかったと聞きます。生きていれば今頃、日本写真家協会の会長を務め、頂点に立たれていた写真家だったと思いますが、それでも売り出し中のころは大変な努力をされていました
また風景写真家は本当に食えなくなりました。ネット検索すれば、誰でも同じような風景が撮れるようになったからです。昔はインカ帝国の遺跡・マチュピチュのような秘境をブローニーのポジフィルムで撮ると、出版社は1枚30万円で買い取るような夢の時代もありました。今はページ単価というのがあって1ページ1-2万円くらいでしょう。風景写真家では食べられないので、地元の撮影ツアーを主催して生計を立てるような人が多いです。企業カレンダーや観光ポスターなどの案件があれば安泰ですが、それも一握りのみで、このご時世で単価は下がる傾向にあります
写真家で生きて行く第三の道があります。年金生活に入ったころに、写真家を名乗り「先生」と呼ばれながら、名誉とともに生きてゆく方法です。安いギャラで呼べる写真家なのでそれなりの需要はあります
そのてんカメラマンはキホン、「労働」=「対価」なので生活には困りません
何といっても、駆け出しから日銭が入り、生活が安定することでしょう
撮影内容を選ばなければ求人がけっこうあります
男性ならけっこうモテます。カメラマンとして生き残っているということは、収入が比較的安定して、人当たりが良いということ。結果もてます。周りでも「結婚したくてもできないカメラマン」の話はあまり聞かなくなりました
また大きな広告、有名人の写真集などの案件が舞い込むとそれだけで月収になります
体が資本、撮れなければそれまでです
クライアントの言いなりに撮る必要があります
関連する人が多く、周りに気遣いがないと生き残れません
フリーの場合、機材はキホン自分持ちで、初期投資に300-400万円くらいかかります
時給1万円くらいの案件は普通にあるので、頑張れば月の売り上げ数十万円位はいけます。知り合いのフリーカメラマンで月の売り上げが50万円以上というのはゴロゴロいます。それでも年収で1000万円超えは少数派です。収入だけ考えればサラリーマンの方がお気楽かも知れませんね
ここでコロナ問題が発生!
カメラマンもいろんな分野があって、ブライダル、料理、ファッションなどで専門性を高め「特化型カメラマンが儲かる秘訣」なんて言われていましたが、コロナウイルスの餌食になり、こつ然と仕事がなくなるカメラマンが出てきました。仕事の柱を分散する方法がカメラマン仲間の中でも見直され、いきなりYouTubeデビューするようなカメラマンも出てきています
僕の場合は、報道カメラマンなので、オールラウンダーで何でも撮ります。午前中にお料理を撮ったと思ったら、1時間後には首相官邸で政治家を撮っていたりします。本当は、アイドルとか若手の女優さんとか撮りたいのですが、好き嫌いに関係なく仕事がやってきます。仕事が選べない分、サラリーマンなので収入は安定しています
報道カメラマンはクライアントがいなくて、文化部とか政治部とか記者から「取材依頼伝票」というのが舞い込んできます。その内容をデスクが見て、カメラマンに割り振ります。きほん、記者はカメラマンを選べないし、逆も選べません。大量の伝票をこなすシステムとしては合理的なのですが、ていねいな仕事をしても次にクライアントとも言える記者から指名があるわけでもないので、競争原理が働かないのが欠点です。ただ何でも撮れるカメラマンが大量にいるということはスゴイです。写真家とカメラマンという分類だと後者に属しますが、フリーランスではないのでかなり内容がちがいます