報道カメラマンとして働く人は、スポーツ、事件事故現場などの最前線で撮影することが花形なのだけど、僕は別。芸能人やお料理などを、商業写真的に完璧に撮ることに喜びを感じている。スポーツ写真は苦手ではないけれど、好きではないのでワクワク感が足りません
なのにコロナの影響で、相撲がここのところ、すべて両国国技館開催。力士の移動を避け、日本相撲協会の持ち物で稼働率の落ちている両国国技館を使うというのが、経費的にも正解なのだろうなぁ。おかげで、2カ月に1度、相撲撮影が回ってくることになる。11月場所は本来九州開催なのに、、、
しかも両横綱は休場、大関も貴景勝だけで見どころに困ってしまう。こういう場所の撮影は最前線の若手には回らず、消去法的に僕たち年長組の仕事になる
会社にもよるけどキホンは2名。11月場所だと2階席の西と東に分かれて撮ります。いくら相撲撮影の達人としても、力士の体勢で顔が見えない時があり、2方向で大体撮れるというわけです。それでも行司がかぶったり、「寄り切り」など顔の見えにくい決まり手もあります
今場所は西と東の2階席最前列で撮ったけど、個人的にメチャ気にしていることがある
それは機材の落下
三脚を立てたカメラの前ってなにも無く、その下の1階にはお客さんがいるので、何か落下させたら、大事故につながる。三脚に望遠レンズを付けているが、「ガチャン」と当たって、三脚のネジが折れ、望遠レンズが落下なんて考えられる
この辺の対応はカメラマンによってさまざま。全然気にせず手すりに「ガチャガチャ」レンズを当てながら撮っている人もいる。僕は怖いのでレンズ、三脚、ボディのストラップにロープを通して、手すりに縛り付けている。これだと、重量物の落下は避けられる
国会議事堂の本会議場などでも同じ状況なんだけど、さいわい今まで落下の話は聞いたことない


前にも話したけど、相撲自体撮るのは比較的簡単だ。露出、WBのプリセット、フォーカスの設定などをばっちり合わせば後はカメラが撮ってくれるという感覚だ。ピントもニコンだと3Dモードにしておけば力士を追ってくれる。今場所もピントが抜けてしまうことは皆無だった。子供のサッカーを撮っているようなお父さんでも慣れれば撮れるかもしれません
大変なのは撮った後。力士の名前、勝敗、決まり手を間違わずに入力して即座に送ること。新聞の締め切りには余裕があるけど、ネット速報があるので早く送る必要がある。これには何年もかかると思う。写真説明を間違い、その後の複数チェックをすり抜けて紙面が間違うことも考えられる
もしも間違いがあった場合は「訂正」ということになる。新聞の場合は間違いに厳格だ。それくらいやらないと信頼性が失われるのだろう