前々回の「仕事量」の回で言ったけど、正月の2日、3日と駅伝の撮影に行ってきた。中継所でタスキを渡すシーンを2日間とも撮るよくある仕事。撮影エリアが決められていて、細かい撮影ポジションは抽選もなく早いもの勝ちというもの。撮影自体は初日9時ころ、2日目12時ころとそんなに早くないんだけど、早く行って場所を取るのが大変だ
今年はコロナ対策で各社1名ずつと決められているので、そんなに混まないと思いつつ、「もしも一杯だったら」という過去の失敗が頭をよぎり、どうしても始発電車に乗ってしまう。到着するとすでに3人ほど場所取りをしていた。
「始発より早くに来るなんて?」
と思いつつ、前日から取るのは仁義に反するので、たぶん家が近くチャリで来て場所取りの脚立を置き、また家に帰ったのだろう
結局10数社しか来なかったので、平和に撮影が始まる。撮影自体は70-200mmのズームで走者を撮るだけなので難しくない。小学校の運動会を撮るようなものだ。タスキをつないだ瞬間に走者が2人とも顔を上げていればベストなんだけど、中にはヘロヘロでうつむいたまま駆け込んでくる走者もいる。今年はミラーレス機、キヤノンのR5やソニーのα9で撮るカメラマンもいた。プロ野球でも使うカメラマンがいるくらいなので駅伝では全く問題ないのだろう
それにしても今のオートフォーカスは優秀だ。のべ42チームのタスキをつなぐシーンを撮ったけど、ピンボケはほぼゼロで、撮り逃しはなかった。数チームが団子になって駆け込んでくると難しいけど、今回はそれもほとんど無かったので楽勝だ
AFはもちろん親指AF(くわしくは「プロが使う親指AF」参照)、親指を押しながら走者を追い続けるというもの。ここで一つだけAFで注意点がある。よくアマチュアが間違うのは「ズーミングしながらシャッターを切る」ということ
走者を同じフレームに収まるように常にズーミングするというのは高度な技術に思えるのだけど、これは大きな間違い。ズームを動かしている状態でシャッターを切ると、カメラはズーミングの予測がつかずピンボケになってしまう
ある写真家が「私はズーミングしながら撮ります」と自慢していたけど、おそらく撮影経験もなく、実践者にウソがバレバレだ。実際にやってみると誰もが「ピントが合わねぇなぁ」となるはず
駅伝の場合は、タスキ渡しを全身で撮り、その後は画面からあふれながらも上半身を中心に撮るのが正解。一度ズーム位置を決めたらそれで撮り切ってしまう
そんなこんなで仕事自体は、「あのシーン無いのか!」とデスクに怒られることも無く、7-8枚掲載と扱いは良かったけど、撮れて当たり前の世界。ほめられることもなく僕の新年は始まった