「この電線じゃまだなぁ」「この鳥もっと左にいたらなぁ」
なんて写真を撮っているといつも思いませんか?
僕も毎日思います。
「そんな時はフォトショップで一発解決」
なんて考えた人は、報道カメラマンでは生きて行けません。画像を改ざんしてしまっては事実を伝える報道としての役割を放棄している。程度にもよるけど、ひどいのは一発で首になる。それでなくてもカメラマンから外され社内の閑職に回されるでしょう
「1枚くらい掲載されてもお詫びを出せば」
くらいに思うかもしれないけど、ミカン箱に1個カビの生えたミカンがあったら、他のミカンを安心して食べられないでしょ。特に報道機関は信頼が大事なんです
10年以上前、某全国紙で大きな月を背景にコウノトリが飛んでいる掲載写真が、後で合成だと分かり、おわびと共にそのカメラマンは首になったそうだけど、それくらい画像データの改ざんはダメなことで、一発退場になる
真相は分からないけど、何日も通ったのに良い写真が撮れなくて、絵コンテ代わりに合成した写真を同僚に見せたらほめられて、引くに引けなくなったのだと思う。でも後から見ても幼稚な合成で、1200㎜くらいの画角なのに、月とコウノトリ両方にピントが来ている。大勢でチェックすれば分かっただろうけど、新聞社って縦割りで、担当デスクさえ通れば後はすり抜けてしまう可能性がある
多分、首になったカメラマンは、別の仕事で生きるしか無いと思う。だって、そういう前歴がある人って、別の雑誌やWeb媒体で使えないでしょ。僕がデスクだったら、自分も巻き込まれたくないので、頼まれてもことわります
ここでやってはいけない画像処理をおさらいしてみましょう
要するに事実が変わってしまう画像補正はNG。アマチュアの場合は、けっこうゆるいところがある。「ばれなきゃ良いでしょ」的な発想。例えば、改ざんした画像がコンクールで入選するとする。後で他からクレームで改ざんがばれても、せいぜい失格になるくらいだ。その後生活に困ることもなく、せいぜい仲間から陰口をたたかれるくらいです
聞いた話だけど、世の中考える人がいるもので、画像の改ざんとセットでプリントしてくれるラボがあるらしいです。高齢者でパソコンも使えないような人がデータで持ち込むと、人や電線を消したうえで銀塩プリントしてくれるそうです。アマチュアが自宅に飾るなら問題ないけど、それをコンクールに応募するので、審査員としては見抜くかなりの技量が必要になります