写真

著作権、肖像権、商標権

スタッフカメラマンはつくづく会社員だと思う

例えば、会社を退職してフリーのカメランになったとする。古臭い写真界の流れだと、自分の作品のポートフォリオをもって、出版社やREP(カメラマンが属する芸能事務所のようなところ)に営業をかける

でも僕は会社に言われて写真を撮っているだけの立場なので、作品の著作権はすべて会社側にある。よって勤務中に撮った写真で著作権を持つものは1枚もない

会社を辞めてフリーカメラマンになった元同僚が写真展を行った時、在任中に撮った写真が展示できなくて困った話を聞いた

著作権と引き換えに給料をもらっているのだから仕方がないか

また会社に著作権がある写真でも、ほとんど取材の過程で撮ったものなので、紙面で掲載するという前提で、後でそれを別の用途に使うことができない。とくに芸能関係はきびしい

ここで写真の権利を整理してみましょう。写真には大まかに3つの権利があります

3つの権利

著作権(主に写真を撮影した人が持つ権利)
肖像権(本人に無断でメディアなどに掲載されたりしない権利)
商標権(商標登録されたロゴなどに対して、無断で使用されない権利)

この3つをクリアしないと勝手に写真は使えません。前述の芸能関連だと、著作権は新聞社にあるけれど、肖像権は事務所側にあるというパターンです。逆パターンもあって、取材で撮った写真を事務所が気に入って、ポスターにしたいといっても、著作権は撮影者側にあるので、承諾が必要になります。事務所タレントが写っているのに使えないのです

フリーカメラマンの場合、著作権を放棄してギャラをもらう方法と著作権は残してギャラは印税としてもらう方法があるそうです。もちろん前者の方が一時的なギャラは高いです

料理本などの撮影がそうで、すべて撮り切ってギャラをもらって著作権は放棄するパターンと、著作権を残して1冊印刷すれば印税としていくらもらえるというパターンがあります。「印刷」といったのがミソで、売れなくても初版1000部印刷なら、業界の慣例として印刷分の印税が入ります

1500円の料理本で印税が高めの10%として、1冊印刷されれば150円が「チャリン」と入ります。人気の先生になると1万冊くらい売れるので150万円が印税として入ることになります。ただ、出版不況もあり印税で契約してくれる出版社も少なくなっているようです

僕の場合は給料をもらって撮っているので印税は関係のない話ですが、、、

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